レンギョウ「ゴールドタイド」

レンギョウという植物は1種しかないと思われがちですが、レンギョウ属は11種の主に東アジア原産の低木から構成されています。Intermediaという交雑種は特に人気が高くて、「ゴールドタイド」はその園芸品種の1つです。

レンギョウ属の中では、樹高3ｍになる種類もありますが、ゴールドタイドは、直立する枝でも80㎝ぐらいの高さにしかならなくて、大抵の枝は斜め上に伸びて、弧を描いて地面に戻ります。この樹形が目に留まったのは、私が、庭の斜面に植える植物を探していた時のことでした。そこで、私は園芸ネットプラスから2個のゴールドタイドを注文して、急斜面の上半分に横に並べて植えました。成長は遅いですが、3年ぐらい経ったこの春、ゴールドタイドはやっといいグラウンドカバーになりました。枝が地面に接触する所から根が出るので、のり面固定・浸食低減の効果は期待以上です。私から見れば、レンギョウの花はおまけ的なものですが、豪華なおまけです。レンギョウは、葉っぱが出る前に黄色の花が咲きます。ゴールドタイドの場合、4月上旬が花のピークですが、見ごろはたったの2週間で短いです。ハチやチョウは特に花に集まりませんし、こぼれ種からできた苗もないようです。

レンギョウの種類によって耐寒性・耐暑性は若干変わりますが、基本的に北海道から九州にかけてよく育ちます。園芸に使われる全種類は陽当たりが良い所が好きです。2023年の記録的に暑い夏でも、ゴールドタイドは葉焼けを起こしませんでした。虫による食害も少ないです。「買うチャンスがあれば、買っておいて」と言いたいぐらいの優れものです。